20代のAGAは治る? 若年層の発症率からおすすめの対策方法までを解説

AGA(男性向け)

20代~30代前半の若年層でもAGA(男性型脱毛症)に悩んでいる方は少なくありませんが、若いゆえにAGA治療を行うことに抵抗感がある方は多いです。

しかし、AGAは進行性の脱毛症であるため早期に治療するのが理想です。

今回は20代がAGAになる原因からおすすめ治療方法までを詳しく解説します。

この記事の監修者

佐藤 玲史
Original Beauty Clinic GINZA院長

慶応義塾大学商学部/東京医科歯科大学医学部医学科卒業。 首都圏のクリニック院長などを経て、Original Beauty Clinic GINZAを開業。 皆様から信頼される「美容のかかりつけ医」になるべく日々診療に励んでいる。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

AGAに悩む20代は多い

20代でAGAを発症すると、「どうして自分だけ?」と悩んでしまいがちですが、20代でAGAを発症することは決して珍しいことではありません。

20代のAGA発症率は約10%

日本皮膚科学会が公開している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版 」によると、20代のAGA発症率は約10%と明記されています。また、過去の毛髪研究に関する国際会議の論文(※)においても、20代のAGA発症率は6%と記されています。

※参考:Hair Research: Status and Future Aspects; Proceedings of the First International Congress on Hair Research, Hamburg, March 13th–16, 1979 | SpringerLink

AGA初期症状のサインは?

薄毛が気になり始めたとしても、それがAGAであるかどうかはわかりません。

AGAの初期症状は抜け毛の量が増えることですが、とくに頭頂部や額が薄くなってきたり、生え際のM字が目立つようになったりしたらAGAの可能性があります。

また、毛根の特徴からも薄毛につながる抜け毛であるかどうかを判断できます。

AGAセルフチェック

抜け毛(薄毛)の原因がAGAであるかどうかを自分で判断するのは難しいですが、以下の項目にあてはまる方はAGAである可能性が高いといえます。

AGAは自力で治すのが難しいため、上記の項目にあてはまる方は専門のクリニックで治療することをおすすめします。

20代でAGAを発症する原因

AGAの原因は特定するのが難しく、様々な要因が絡み合って発症すると考えられています。ここでは、AGAの原因として考えられるものを紹介します。

遺伝

AGAの原因となる男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」は、5αリダクターゼという酵素によって生成されますが、この5αリダクターゼの活性度は遺伝の影響が大きいといわれています。

つまり、AGAは遺伝的要因が強く、親族のなかにAGAを発症している方がいる場合は、自身が発症する可能性も高くなります。

ホルモンバランスの乱れ

前述のように、AGAは男性ホルモンの影響で起こる脱毛症であるため、ホルモンバランスが乱れると発症する可能性は高くなります。

なお、ホルモンバランスの乱れは後述する生活習慣の乱れやストレスによって引き起こされるため、日常的なケアが必要です。

生活習慣の乱れ

生活習慣は自律神経およびホルモンバランスに影響を及ぼします。食事から摂取する栄養素や睡眠中に多く分泌される成長ホルモンは、髪の毛の成長には欠かせません。20代はとくに生活リズムが乱れやすいため、規則正しい生活を心掛けましょう。

ストレス

ストレスが溜まると、自律神経やホルモンバランスの乱れを誘発し、AGAの発症リスクを高めてしまいます。とくに20代は環境変化が大きく、ストレスを抱えやすい年代なので注意しましょう。

ストレスと抜け毛の関係については「【図解】ストレスで抜け毛が増える理由と治すために必要なアクション 」で詳しく解説しています。

 

AGAではない薄毛は自力で治せる可能性が高い

今回紹介した原因に心当たりがあったとしても、AGAではない可能性は十分にあります。なぜなら、AGAによる薄毛とそれ以外の薄毛も原因自体は似ているため、見分けるのが難しいからです。

AGAでない場合は自力で薄毛を治せる可能性があります。とくに以下のチェックリストに多くあてはまる方は、AGAではない可能性が高いです。

薄毛を自力で治す方法については「薄毛は自力で治せる?本気で治すときに活用したいチェックリスト 」で詳しく解説しています。

20代のAGAは治りやすい?

20代のAGAは症状がまだ軽度であるケースが多いので、比較的治療がしやすいという特徴があります。

しかし、20代はAGA治療を行うことに抵抗感があったり、経済的な理由で諦めたりするケースも多いでしょう。

ここでは、20代のうちからAGA治療をすることのメリットを解説します。

AGAは早期治療が吉

AGAは進行性の脱毛症であるため、症状が軽いうちに治療することで進行速度を大幅に遅らせることができ、その後の治療法の選択肢も広がります。

また、AGA治療は基本的に飲み薬を服用することになりますが、若い方ほど効果が出やすいともいわれています。

20代からのAGA治療であればコストも抑えられる

AGAは完治するのが難しい病気なので、その治療は半永久的となります。そのため、早く治療を始めるほど生涯でかかる治療コストは高くなると思われがちですが、多くの場合はそうではありません。

なぜなら、AGAの症状がある程度進行した段階で治療するとなると、高額な治療や手術が必要になるケースが増えるからです。逆に、早期治療をすることでそれらの治療を避けられる可能性が高くなります。

AGAの初期段階は「まだ大丈夫」と考えがちですが、早期治療によるメリットは大きいので、少しでも薄毛が気になるのであればクリニックに相談して治療することをおすすめします。

AGA治療以外の薄毛対策方法

AGAは専門のクリニックで治療するだけでなく、日常的なケアも大事です。ここでは、日常生活でできる薄毛対策の方法を解説します。

生活習慣を改善する

生活習慣を改善するにあたっては、食事と睡眠の見直しは必須です。

食事は、栄養バランスを整えるのはもちろん、以下のような髪の毛によい作用をもたらす栄養素を積極的に摂取しましょう。

栄養素 働き
タンパク質 髪の毛の99%はタンパク質の1種である「ケラチン」が構成する。
亜鉛 アミノ酸をケラチンに換える働きがある。
ヨウ素 体内の代謝を活発にして、髪や皮膚を健康にする働きがある。
ビタミンA 皮膚と粘膜の健康を維持する働きがあり、頭皮環境を整える。

抜け毛を予防する食事については「【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー 」で詳しく解説しています。

また、睡眠に関しては就寝時間および起床時間を一定にすることが大事です。毎日快適かつスムーズに入眠できるように、以下のようなことを心掛けましょう。

・入浴や運動は入眠する3時間前に済ませる
・入眠直前にスマホやPCを操作しない
・室温は16度〜26度に設定する
・身体にフィットした寝具を使う

ストレスを緩和する

また、ストレスを溜めないことも薄毛対策の一つです。不眠はストレスの増大につながるので、先述のように睡眠習慣を正すことはストレスを緩和する意味でも非常に重要です。

また、ストレスを溜めやすい方は自分なりのストレス解消法を見つけることが大事です。

・スポーツをして汗を流す
・人と話す
・カラオケで大声を出す
・読書、映画鑑賞に浸る

ストレス解消のためには、上記のほかに「ストレス解消グッズ」を使うのもおすすめです。

発毛剤・育毛剤を使う

日常的な薄毛対策として、育毛剤や発毛剤を使用するのもいいでしょう。

ちなみに、育毛剤と発毛剤を混同している方は多いですが以下のような違いがあります。

なお、AGAに対して効果がある「ミノキシジル」は、発毛剤には配合されていますが、育毛剤には配合されていません。育毛剤と発毛剤は、自身の頭皮環境に合わせて使い分けましょう。

20代のAGA治療はオンライン診療がおすすめ

近年はオンライン診療サービスがあるAGAクリニックは増えています。AGAのオンライン診療とは、オンラインでAGAの診察・診断を受けられるサービスであり、治療は、治療薬を郵送してもらって進めていくのが一般的です。

オンライン診療のメリット

オンライン診療のメリットは主に2つあります。

・通院する必要がない
・通院治療よりも費用相場が低い

オンライン診療は時間とお金の節約になるだけでなく、人目を気にする必要がないのも魅力的なポイントといえるでしょう。

AGAのオンライン診療は相談だけでも受け付けており、初診は無料のクリニックも多いため、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。