AGAによる生え際の後退は回復する?勘違いも多い「M字ハゲ」の基準も紹介
「最近おでこが広くなってきたかも・・・」
「M字ハゲになってきた??」
年齢を重ねるごとに生え際の後退を気にする方は増えます。薄毛にもいくつかのタイプがありますが、生え際は印象を大きく左右するので敏感になりがちです。
また、生え際の後退はAGA(男性型脱毛症)の兆候である可能性も高いので注意しなければなりません。
今回はAGAによる生え際の後退をテーマに、「M字ハゲ」の基準や対策方法について解説します。
この記事の監修者
佐藤 玲史
Original Beauty Clinic GINZA院長
慶応義塾大学商学部/東京医科歯科大学医学部医学科卒業。 首都圏のクリニック院長などを経て、Original Beauty Clinic GINZAを開業。 皆様から信頼される「美容のかかりつけ医」になるべく日々診療に励んでいる。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
AGAによる生え際の後退は回復が難しい
生え際の後退は回復することはあるのでしょうか。結論から言うと、AGAによって生え際が後退している場合は回復する可能性はあるものの、非常に難しいです。ここでは、その理由について解説します。
生え際が後退しやすい理由
まずは生え際が後退しやすくなる理由から説明します。
理由① 前頭部は5αリダクターゼが多い
AGAの主な原因は、「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれる男性ホルモンです。DHTが増加することでヘアサイクルの乱れを引き起こします。
そして、このDHTは男性ホルモンの一種である「テストステロン」と「5αリダクターゼ」という酵素が結びつくことで生成されます。
5αリダクターゼはⅠ型とⅡ型が存在しており、このうちDHTへと変化しやすいのはⅡ型です。Ⅱ型5αリダクターゼは生え際に多く存在しているため、その影響を受けやすく、薄毛が進行しやすくなります。
理由② 毛細血管が少ない
また、生え際は毛細血管が少ないことで知られています。毛細血管が少ないと栄養が運ばれにくくなるために栄養不足に陥りやすくなります。その結果、生え際の毛は細くなりやすいのです。
基本的にAGAの症状は改善が難しい
そもそもAGAは治療薬の服用・使用によって症状の進行を遅らせたり、発毛させたりすることは可能ですが、完治させることはできません。また、生え際は頭頂部よりも治療効果が出るのに時間がかかるともいわれています。
生え際に関してもAGA治療によって改善効果を期待できますが、回復させることができるのは産毛が残っているケースに限られることを心得ておきましょう。
早期治療はしやすい
前述の通り、AGAによる生え際の後退は回復が難しいですが、全く不可能なわけではありません。そのために重要なのが早期発見、早期治療です。AGAは症状が軽いうちに治療することで高い回復効果を期待できます。
生え際の後退は頭頂部の薄毛に比べると早く気づきやすいので、早期発見、治療がしやすいといえるでしょう。
なお、生え際の後退は20代でも珍しくありません。AGAの初期サインとして見逃さないようにしましょう。
20代のAGA治療については「20代のAGAは治る? 若年層の発症率からおすすめの対策方法までを解説」で詳しく解説しています。
「M字ハゲ」の基準とは?
生え際が後退してきたかどうかを正確に判断することは難しく、「M字ハゲ」だと勝手に思い込んでいる方も少なくありません。
ここでは、「生え際が後退している」または「M字ハゲ」といえる基準およびチェック方法を紹介します。
目測によるチェック方法
目測によるチェック方法は、正面と側面の2種類あります。
正面からのチェック方法は、生え際が見えるように前髪を上げて、眉の上に中指、薬指、小指の3本を揃えて横向きにセットします。中指と生え際の間隔が広い方は生え際が後退している可能性があります。ただし、もともと額が広い方もいるため、あくまでも目安と考えましょう。
側面からのチェック方法は、頭頂部から垂直に下した直線と生え際から垂直に下した直線の間隔が2cm以下の場合、生え際が後退している可能性があります。また、生え際がもみあげのラインよりも後頭部寄りである場合も同様です。
抜け毛によるチェック方法
生え際の位置だけでなく、抜け毛によっても薄毛かどうかを判断できます。抜け毛が細かったり、毛根に膨らみがなかったりする場合は薄毛が進行している可能性があります。
過去の写真があるなら見比べよう
また、生え際がわかる過去の写真があるならば、それと現在を見比べるのもよいでしょう。今後薄毛かどうかを判断しやすいように、定期的に生え際の様子を写真で残しておくこともおすすめです。
生え際の後退はAGAだけが原因ではない
AGAの発症は遺伝の影響が大きく、発症した場合は自力で治すことはほぼ不可能です。一方で、薄毛の原因がAGAではない場合は自力で治すことが可能です。
ここでは、生え際の後退を招くAGA以外の原因について解説します。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、ホルモンバランスの乱れや血行不良、髪の毛の栄養不足を招くため、生え際が後退する原因の一つとなります。偏った食生活や運動不足、不規則な生活リズムなどには気を付けましょう。
とくに、食事は髪に与える影響が大きいため注意が必要です。タンパク質や亜鉛、ヨウ素、ビタミン各種など髪の毛の成長に欠かせない栄養素は意識的に摂取するように心掛けましょう。
髪の毛の成長に必要な栄養素については「【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー」で詳しく解説しています。
ストレス
ストレスも生活習慣の乱れと同様に、ホルモンバランスや自律神経の乱れにつながり、頭皮環境に悪影響を及ぼします。
ストレスを溜めないように、睡眠をしっかり確保したり、こまめにリフレッシュしたりすることを心掛けましょう。
ストレスと抜け毛の関係性については「【図解】ストレスで抜け毛が増える理由と治すために必要なアクション」で詳しく解説しています。
自力で治せる薄毛かどうかチェックしよう
自身の薄毛が自力で治すことができるものなのかを判断するためのチェックリストを用意しました。以下のチェックリストに多く当てはまる方は、自力で治せる可能性が高いです。
薄毛を自力で治す方法については「薄毛は自力で治せる?本気で治すときに活用したいチェックリスト」で詳しく解説しています。
薄毛に効く生え際マッサージ
最後に、生え際の後退が気になる方におすすめの頭皮マッサージのやり方を紹介します。
【手順】
① 手の付け根を生え際(額の中央部)に当てて軽く圧をかける ② 小さな円を描くようにマッサージしながら、額の中央から側面へ動かす ③ ②とは反対方向に円を描くようマッサージしながら、側面から中央に戻す ④ 締めとして、両手を頭頂部に置き、前後左右に動かす |
最後の締めのマッサージは、皮膚の緊張を緩める狙いがあります。マッサージを行う際は、力を入れすぎないことがポイントです。また、できれば目や眉、おでこも同じようにほぐしましょう。
AGA治療ならオンライン診療がおすすめ
AGAのオンライン診療とは、文字通り、オンラインでAGAの診察・診断を受けられるサービスです。生え際の後退は自身で判断するのが難しいため、気軽に専門医に相談できるオンライン診療がおすすめです。
AGAのオンライン診療は相談だけでも受け付けており、初診は無料のクリニックも多いので、ぜひご検討ください。